2022年11月5日

相手を不快にさせる英語の質問(3)~ 「私が誰だかわかっているのか?」

Do you know who I am?

今回ご紹介する英語は表情によっては攻撃的になります。 Do you know who I am? と質問するときには表情に気をつけましょう。

 関連記事 
日本語の「私を誰だと思っているの?」「私が誰だか分かっているの?」「私を覚えていますか?」を英語に直訳すると、角がたつ可能性があります。三回にわたってこれらの表現の意味ともっとソフトな表現をご紹介します。
"Do you remember me?" と不意に質問されると不安になる人は少なくありません。久しぶりに会った人が自分のことを覚えているか確認したいときは他の表現を使いましょう。

子供のなぞなぞ


これはなぞなぞです。
I have two hands and a face but I can't hold anything or smile
私には2つの手と(ひとつの)顔がありますが、ものを持つことも、笑うこともできません。
なぞなぞの最後にこのような質問をします。
Who am I?
私は誰でしょう?

Do you know who I am?
私は誰だかわかりますか?
なぞなぞの答えは:
A clock.
時計。
※英語では時計や計器類の「針」のことを hand、文字盤のことを face と呼ぶことがあります。

このようななぞなぞで Do you kinow who I am? と聞いても人を不快にしませんが、この記事の画像の男性のよう表情でいうと人を不快にします。

「私が誰だかわかっていますか?」


上記のなぞなぞのようなどちらかというとポジティブな使い方であれば Do you know who I am? を 「私が誰だかわかりますか?」と訳しますが、傲慢な使い方の場合このように訳します。:
Do you know who I am?
私が誰だか分かっているのか?
このような表現を使う人は自分の正体を明かすと水戸黄門の印籠がかざされたときの悪代官の手下のように相手の態度が変わるのだと思っている英語で言う entitled な人だと思います。

立場上、その人に合わせて態度や対応を変えざる負えない人がいるかもしれません。しかし、ほとんどの人はこのように特別扱いを要求する人はよく思いません。日本でもそうですが、海外でも同じです。
A. I'm very sorry, sir. We are fully booked tonight.
B. Fully booked? Do you know who I am? 
A. No, sir, I don't. If you would wait at the bar, we can seat you in an hour.
B. Never mind. I'm never coming here again.
A. 申し訳ありません、お客様。当店は今夜満席でございます。
B. 満席?私が誰だかわかっているのか?
A. あいにく存じ上げません。バーでお待ちいただければ、一時間でお席の用意ができますが。
B. もういい。二度とここへは来ない。
この例文のやり取りはドラマなどでしか見たことないですが、このようなことを言いそうな人は何名か知っています。

「私を誰だかわからないのか!?」

Do you know who I am? の否定文も見てみましょう。

この記事を書こうと思ったきっかけは米国の共和党議員 Ted Cruz (テッド・クルーズ)に関するこのニュースでした。

 関連記事 
The Texas senator, 51, reportedly got into an altercation with airline personnel, resulting in the intervention of airport security

クルーズ氏はトランプ元大統領に妻の容姿をけなされても一切逆らわず、それどころか今でも指示をしています。また自らがカナダからの移民でありながら、海外からの移民に対して差別的な発言をします。

上記のニュース記事によるとクルスは、新しい最高裁判所の(初めての黒人女性)候補者であるケタンジ・ブラウン・ジャクソン氏の確認聴聞会に参加するためにワシントンDCに戻る予定でしたが、チェックインに間に合わず飛行に乗れなくなってしまいました。空港のスタッフに何度も責任者を呼ぶように要求し、
Don't you know who I am? 
私が誰だかわからないのか?
と凄んで、自分は特別扱いされる権利があるかのように振る舞いました。

最終的にはクルーズ氏は別のフライトに乗る手続きをすることで、問題は解決しました。最後までスタッフはクルーズ氏が誰なのか分からなかったそうです。


Photo by Andrea Piacquadio 


にほんブログ村 英語ブログへ
にほんブログ村

0 件のコメント:

コメントを投稿