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映画「フライングハイ」のギャグ解説 ~ Don't call me Shirley.

左から、ルマック医師、フライトアテンダント(FA)、ストライカー

時々アメリカンジョークの記事を書いていますが、今回はコメディー映画「フライングハイ」に出てくるたくさんのギャグのうち、Don't call me Shirley を含む3つをご紹介します。


コメディー映画 Airplane! (フライング・ハイ)


このブログで私は時々アメリカンジョークを解説していますが、今回は1980年の映画「フライングハイ(原題:Airplane!)に出てくるシーンのジョークをご紹介いたします。短いシーンですが、ギャグが連発しています。この映画に出てきたギャグは今でもテレビや映画で引用されることがあります。

「フライングハイ」は1970年台の「大空港」シリーズや、日本で未公開の映画 Zero Hour のパロディーです。[あらすじ(ウィキペディア)]

 今回は元戦闘機パイロットのストライカーがコックピットに呼ばれ、航空機の操縦を頼まれる場面に出てくる3つのギャグをご紹介します。

Don't call me Shirley.  


この映画でもっとも有名なセリフのは Don't call me Shirley. と言えるでしょう。

 動画の 1:13 頃、コックピットでのストライカーとルマック医師の会話です。(タイムスタンプをクリックしていただくと、別のウィンドーで場面が再生されます。) このギャグは surely (まさか)とShirley (シャーリー、女性の名前)の発音が酷似しているのがオチになっています。
登場人物 セリフ
Rumack:
ルマック:
Can you fly this plane and land it?
この旅客機を操縦して、着陸させることはできますか?
Striker :
ストライカー:
Surely you can't be serious?
まさか、冗談でしょ? 
シャーリー、それは冗談でしょ?
Rumack: I am serious, and don't call me Shirley!
本気です。それと、私をシャーリーと呼ばないでください。

What is it? 


0:16 頃、ストライカーがフライトアテンダントに声を掛けられる場面。What is it? は二通りの捉え方ができるというのがジョークです。

登場人物 セリフ
FA: Excuse me sir, there's been a little problem in the cockpit.
すみません、コックピットでトラブルが起きまして。
Striker: The cockpit? What is it?
コックピットで?どんなトラブル?
コックピット?それなに?
FA : It's the little room in the front of the plane where the pilots sit, but that's not important now. 
飛行機の前の方にあるパイロットが座る小さな部屋のことですが、今は重要ではありません。

All together.


1:15 頃にルマック医師がストライカーの飛行経験について尋ねる場面。Altogether(全体的に)と all together(みんなで一緒に)のダジャレです。

登場人物 セリフ
Rumack What flying experience have you had?
これまでにどの程度の飛行経験をお持ちですか?
Striker I flew single engine fighters in the Air Force, but this plane has four engines.
空軍で単一エンジンの戦闘機の操縦経験はあるが、この航空機には4つのエンジンが付いている。
It's an entirely different kind of flying, altogether.
全体的に操縦法が違うんだ。 
操縦法がかなり違うんだ、みんなで一緒に。
Rumack, FA: It's an entirely different kind of flying. 
操縦法がかなり違うんだ。


その他

  • 映画のセリフの日本語は私が訳しました。映画の字幕とは異なる可能性があります。
  • 結婚する前に主人と二人で那覇市の映画館見た映画です。私はお腹がよじれるほど笑いころげましたが、主人はその6割ぐらいウケていたようにお覚えています。
  • 医者の役で登場したレスリー・ニールセンはそれまでシリアスな役しか演じたことがなかったのですが、この映画を機に「裸の銃を持つ男」などコメディー映画に多く出演するようになりました。監督たちの意図はシリアスな俳優たちがコメディー映画に出ていることに気づいていないかのように演技指示していたようです。
  • 映画では「フライトアテンダント」のことを「スチュワーデス」と呼んでいるのが時代を感じさせます。

ジョークを訳すのは難しい 


子供の頃から何度か、英語のジョークを日本語で説明したり、逆に日本語のジョークを英語で説明する機会がありました。日本人と外国人が集う場所では、バイリンガルの子供は即興で通訳を仰せつかることが度々ありますが、ジョークを訳して受けた覚えはありません。たいてい「なるほど。」"Okay." などと努力を認めてくれるも、理解にはいたりませんでした。

あの頃の語学のレベルでは通訳自体かなりハードルが高く、おとなになったいまでもジョークを訳すのはかなり難しいと思います。

映画やテレビドラマなどで、ジョークを訳す場合、登場人物が話すスピードにぴったりと合うような面白いことを言わせなければならないので、元のセリフとは違うジョークになっていることが少なくありません。でも、本当はなんて言ってるのか気になりますよね。

参考にしたページ:

VultureAirplane!’s Creators Reveal the Origins of ‘Don’t Call Me Shirley’
Graeme | Airplane! Script
Wikipedia | Airplane!

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Edited: 2020/05/10 h3, spacing, order of paragraphs

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