2014年4月28日

控えめでちょっと上品な助動詞 Would.

誇らしげな男性パティシエが美しくもられたデサートを二皿手にしている。


日本語を英語に訳すときにとても便利な法助動詞 would。日本人がよく使う控えめな表現にぴったり会っているので、ぜひ使い方を学びたいものです。


Would は控えめで上品


この記事は Merriam-Webster Learner's Dictionarywould の項目を元に作成しました。

Would はとても控えめで上品は助動詞だと思っています。「~だ!」と断言するのではなく、「~かもしれません」とやんわりとした表現をしたいときによく使われる助動詞です。

お願いごとをするときには、would は「~して欲しい!」を控えめな「~してもらえないかな?」に変えてくれます。頼まれ事を引き受けるときには「やります!」が「やらせていただきます」に変わります。

言いにくいことを言う時にクッション的な役割の would は日本人にとって馴染みやすい助動詞だと思います。

表現を柔らかーくしてくれることの多い would をの使用例をご紹介します。

1. 予定、予想、推測、予測したことを表現する


断言するのではなく、「~みたい」「~っぽい」のようにもっと控えめに人の考えを伝えるときに使います。
She said she would be leaving soon.
彼女はもうすぐに発つと言っていた。(=彼女はもうすぐ発つみたいだよ。)

She said (that) she would help me with my project.
彼女は私の課題を手伝えそうだって。 

He thought (that) the drive would take about two hours.
彼は車で二時間かかるだろうと思った。


2. 推測したことを表現する


「~でしょうね」「~かもしれないね」と言いたいときにもよく使われます。
You would look good in a tuxedo.
君はタキシードが似合うと思うよ。

If I could leave work early, I would.
出来るなら、仕事を早引けするよ。

It would be a shame to miss the party.
パーティーへ行けなかったら悔やまれるだろうな。(ここでのshameは「恥」ではありません。)

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「後悔」を表現る場合、regret という言葉を使いがちですが、法助動詞+完了形 (would have, could have, should have) を使う方法もあります。また、これらの方が日常会話には適しています。


3. 起きたであろうことを表現する



現在完了形と組み合わせて、起きたであろうことや、できたであろうとこを表現する。
She would have won the race if she hadn't tripped.
あの子はつまずかなければ、かけっこに勝てただろうな。

I would have stopped by your house had I known you were home.
もし君が家にいると知っていれば、立ち寄ったのに。

If you had told me that you were coming, I would have picked you up at the airport.
もしあなたが来ると知っていたら、空港へ迎えに行ったのに。

4. 自分ならどうするか表現する


人に意見は聞かれた時に、自分ならどうするか表現する。「もし私があなただったら」は英語でIf I were you といいますが、would を含むセンテンスであれば、その部分は省いて使うこともあります。しかし、if I were you を日本語にするなら、「私なら」と訳したほうが自然に聞こえるでしょう。
If I were you, I would go to the hospital.
私(があなた)なら病院へ行く。

I would take the train instead of driving into the city.
私なら、町へは車ではなく、電車で行くと思う。

I would turn back if I were you.
私なら、引き返す。

What would you do in my situation?
私の立場なら、あなたはどうすると思う?

5. 自分の希望や気持ちを控えめに表現する


5.  自分の希望や気持ちを控えめに表現する。子供の頃に"I want to ~"と表現しても問題は無いのですが、大人になると"I would like to ~" というようになります。

レストランで注文するときに "I would like some tea." というと上品で大人っぽい印象です。Wantが全面的に禁止ということではなく、自分の要求を表現するときには避けたほうがいいということです。
We would like to help [=we want to help] in any way we can.
私どもは、できるだけ、お力になりたいです。

I'd like to help, but I'm too busy.
手伝いたいけど、今はちょっと手が放せないんだ。

She would like to attend college, but she can't afford it right now.
あの子は大学へ行きたいけど、今は金銭的に無理なんだ。

控えめにお願いする


6 控えめにお願いする。人様にお願いするときには"Would you please ~"といいます。Pleaseだけでいうと毅然として有無を言わせない雰囲気になります。少し遠慮がちに言いたいなら、would を用いましょう。
Would you please help us?
協力してくれないかな?
助けていただけませんか。
お力をおかしていただけませんか?等

Would you care for some tea?
紅茶はいかがですか?

She asked if I would have dinner with her.
あの方が私に一緒に食事はいかがかとおっしゃいました。

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Couldという助動詞のいろいろな使い方を紹介します。日本人独特の控えめで思いやりのある言葉使いを表現するのに役立つ助動詞だと思います。

7. 快く引き受ける、控えめに決意をのべる


Willという助動詞は「決意表明」という印象があることばです。それを Would に変えると、やんわりとした言い方になります。「~する決意です」が「~させていただきます」に変わります。
I would be glad/delighted to help.
ぜひご協力させていただきます。

I would do anything to protect my children.
子どもたちを守るためにはなんでもします。
Would は will の未来形であまり使い機会がないと思われている方が多いのはとても残念なことです。日本人らしい表現を英語でするときにとても役立つ助動詞 would をぜひご活用ください。


Photo by Nishant Aneja from Pexels

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