2018年7月19日

他者の話を伝えるときの三人称単数

疲れているみたいです。
She loves her new white bonnet.

今回は日常会話で三人称の表現の自然な日本語に訳す方法と、学校では学ばなかった使い方をご案内します。

「三単現はどんな時につかうの?」


三人称の表現を日本語に訳すとなんだか不自然に感じたことはありませんか?
He doesn't like the lesson.
彼はこの授業があまり好きではありません。
前にもお話しましたが、私がALT をしていた頃、中学生の男子に「(このような)三単現のセンテンスはどんな時に使うの?」と聞かれたことがありました。

意味は伝わるのですが、日本語でこのような言い方はしません。他人の気持ちををわかりきって言うような話すのは不自然です。

他者の気持ちや状態を察して代弁するときは「~みたいです」「~のだと思います」と訳せば自然な日本語に聞こえます。
He doesn't like the lesson.
彼はこの授業があまり好きではないみたいです。
日本語で話す場合、会話の初めに「彼」の存在が確立されていれば、それ以降主語は必要ではありません。このように訳すといいでしょう。
He doesn't like the lesson.
この授業があまり好きではないようです。

He is a little nervous.
少し緊張しているのかもしれません。
赤ちゃんやペットの気持ちを表現する場合も三単現で使います。
She loves her new white bonnet.
白いお帽子がお気に入りのようです。

He doesn't like wearing the blue romper.
青いロンパーを着るのが病みイヤなんじゃないかな。

Buster wants to go for a walk.
バスターはお散歩に行きたいみたいだよ。
三単現の表現は使う機会がないように思えるので、なかなか覚えにくいのではないかと思いました。授業では実際に使われる表現に言い換えるように指導しました。

人の話を代弁する


話ができない人、例えば、
  • 具合が悪い、もしくは意識がない人
  • 幼児や赤ちゃん
  • ペット
  • 通訳が必要な外国人
の代わりにその人の要望や困りごとを他者に伝えなければならないことがあります。この様なときも三単現が活躍します。

人の話を伝えるときに「~と言ってます」というのは最初だけで、後は「~です」で十分です。いちいち「~と言ってます」と言わなくても、誰の話なのかわかるからです。

次の例文は病院へ外国人の方に付き添ってきた通訳がお医者様の質問に本人に尋ねてしてから、答えているという想定です。
He says he has shoulder and back pain.
朝から肩と背中が痛かったと言っています。

The pain started about three days ago.
痛みは3日前からです。

He takes over-the-counter antacids.
お薬は市販の制酸剤を飲んでいます。

He hasn't been sleeping well.
あまり良く眠れていません。

 

以前に聞いた話を伝える


昔の言い伝えを説明するときや、その場にいない人から聞いた話を伝える時も、上の例文のように、「~と聞いています」のような表現は最初だけでOKです。

この例文は祖母から聞いた話を伝える孫の弁だと想像してください。
My grandmother says that she lived in Oita prefecture for a few years after the war.
祖母は戦後の数年間、大分で暮らしていたそうです。

She and her sister were taken in by a  rice farmer's family.
米農家の家庭に受け入れてもらいました。

The family was not very wealthy but the two were given enough to eat.
 その家族は決して裕福ではありませんでしたが、二人は十分な食事を食べさせて頂いていたようです。

She worked in the rice paddies during the day. But her sister was too little to help.
昼間は田植えを手伝いました。祖母の妹は小さくて手伝うことができなったようです。
    
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中学校に入学して英語の授業を楽しみにしていた生徒が、三単現を学ぶ頃にはそうでも無くなっている場合があります。実生活ではどういう使い方をするのか考えてみましょう。

Photo by Miran Jung

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