英語の曲に日本語の歌詞をつけるときには対訳にすることはなかなか出来ません。The
cold never bothered me
anyway. は音の数(音節)が10ありますが、「もともと寒さはきにならないの」は15音節あるので、意訳で歌うと、字余りになります。そこで、日本語の歌詞では英語の曲の世界観を違う歌詞で表現するのです。
日本語歌詞の「少しも寒くないわ」は原曲の The cold never bothered me anyway.
を訳したものではありません。本当の意味の「もともと寒さは気にならない」だと字余りになるので、その2小節ぴったりはまる「少しも寒くないわ」が選ばれたのです。
Good morning. ⇒ ❍おはようございます。×良い朝です。
How are you? ⇒ ❍お元気ですか? ×あなたはどうですか?
Happy New Year
⇒ ❍あけましておめでとうございます。 ×嬉しくて新しい年(を)
逆に日本語を英語にすると:
おはようございます。 ⇒ ❍Good morning. ×It is very early.
お元気ですか? ⇒ ❍How are you? ×Are you well?
あけましておめでとうざいます。 ⇒ ❍Happy New Year.
×Congratulations on the opening.
Let It Go
の字幕の歌詞を読むと、今まで主人公は人の目を気にして、いつも優等生に見られたくて、自分を押し殺していたました。なんらかの事件が起きて、もうそういことができなくなり、現状を受け止めること決めました。古い考え方や今までのこだわりや不安を捨て去ろう(let
it go)と自分に言い聞かせます。
タイトルがFrozenであることと、動画の風景から察すると、この映画で「寒さ」というのは重要な意味を持つ言葉です。「寒さ」に立ち向かうことを決心した彼女の一言が
"The cold never bothered me anyway."
です。これを単に「寒さはきにならなかった…」と過去形で訳すと、「…しかし、今は気になる」と可能性を含みます。
この曲は主人公がいろいろな柵(しがらみ)から開放されて、新しい一歩を踏み出すシーンらしいです。以前の自分とこれからの自分の共通点は、「寒さが気にならない」ことです。これは今に始まったことではなく、ずっと以前からそうだったので、これからも寒さには負けない。"The
cold never bothered me anyway."には声にしていない気持ちがあり、"...and it
never will."と続きます。
botherが過去形な理由、スッキリしました!ありがとうございます!(ちなみにその部分の和訳、映画では「少しも寒くないわ」になっているかと思われます。子ども達が盛んにそう歌っているので…)
返信削除コメントありがとうございます。歌詞は訂正しておきました。
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