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今回は O. Henry の有名なショートストーリー「賢者の贈り物」に関するトリビアをご紹介します。物語の冒頭のミスと、タイトルの意味について。
O. Henry のショートストーリー
英語を勉強している人ならだれでも一度は読んだであろう O. Henry の作品。日本では「最後の一葉」が人気ですね。O. Henryの作品はウィットに富んでいて、暖かい人物描写、言葉遊び、またtwist ending (予測ができない結末)が特徴的です。
今回は「賢者の贈り物」についての雑談をお届けします。どちらも高校時代に見聞きしたものです。
小銭の間違い
まず、この話の冒頭に間違いがあることをご存知でしょうか?物語は主人公のデラが所持金を数える場面で始まります。
1ドル87セント。 それで全部。 しかもそのうち60セントは小銭でした。(通訳の部屋・賢者の贈り物より転載)日本語訳では気が付きにくいのですが、英語の原作では
And sixty cents of it was in pennies (そのうち、60セントはペニーでした。)となっています。
作品が書かれた当時、アメリカには4種類の硬貨がありました。50セント(half dollar)、25セント(quarter)、 5セント(nickel)、1セント(penny)です。小銭の87セントの内、60セント分がpennyだとしたら、残りは27セントになります。硬貨にするとquarterが1枚とpenny2枚。
正しくは、「And sixty-two cents of it was in pennies.(しかもそのうち62セントはペニーでした。)」と書くべきでした。下の図を見るともっとわかりやすいかもしれません。
デラの所持金 |
私がこのミスについて知ったのは家にあった子供向けの豆知識の本でした。そのタイトルは覚えていませんが、掲載されていたトリビアの一つでした。私は「賢者の贈り物」のストーリーを読む前に冒頭の間違いのことを知ったわけです。
「賢者の贈り物」のもう一つの意味
この物語は若く貧しい夫婦が互いのクリスマスプレゼントを買うために自分が最も大切なものを売るという話です。O. Henry独特のエンディングが待っていますが、ここでは明かしません。
物語の主人公たちも事情があって、相手からもらったプレゼントをすぐに使うことができません。
私が通ったミッション系の高校の先生が、おもしろい疑問を投げかけました。賢者の贈り物のタイトルのもう一つの意味は「使えないプレゼント」なのでは?と言ったのです。私は納得いきました。
もしかしたら、O. Henry の言葉遊びなのかもしれません。
また、久しぶりに O. Henry の作品を読み直したくなりました
Title by @910percent. この記事にはもともとはわかりにくいタイトルを付けましたが、ツイッターでわかりやすく言い換えた方がいらしたので、お願いして使わせていただきました。
Image source: The Art of Simple (こちらで原文を読むことができます。)
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