2014年5月18日

Run into と Come across の違い ~ 使い方を間違えると失礼になる表現


「(人に)ばったり会った」と英語で言うときに、come across を使うと実は結構失礼だったりします。Bump into や run into は衝突を連想させますが、もっと適切な表現です。

Come across は人材や物を見つけた時に使う


「昨日高校の友たちとばったり会った。」を英語でどう表現しますか?

日本人の多くは came across を使うと思います。
× I came across my old high school friend.
間違いでは無いのです、実はこのように人間に対して come across を使うのはとても失礼な言い方です。


普通は「物」を偶然見つけた、と表現するときに使います。
I came across a wonderful article on the Okinawa Times.
沖縄タイムスで素晴らしい記事を見つけた。

I accidentally came across a new way to make great pancakes.
偶然美味しいパンケーキの作り方を見つけた。
「人間」に対して come across を使っていいのはスポーツチームのスカウトや会社で雇用を担当ている人のように材を発掘する仕事をしている人たちです。
I came across a great left-hand pitcher at the varsity playoffs.
大学対抗試合の決勝で良い左投げ投手を発掘した。

I came across a skilled translator at the convention.
この間の総会で優れた通訳を見つけた。
これらの表現は「友達」「知り合い」ではなく「人材」として捉えています。ですから、Come across を「偶然に会う」という風には使えませんね。言い方によっては上から目線にも聞こえます。

Comeという単語を含むので、大丈夫のように思えますよね。

実際に come across がどういう使い方がされているのか、SNS で検索してみましょう。ほとんどの場合、A の後に来る名詞は友達や知り合いではありません:

Twitter 検索結果: I came across a

ネット上での説明

English Language and Usage (英語に関するYahoo!知恵袋のようなサイト)でも人に関して、come across は物に対して使う言葉でと書いてあります。記事の中のこのコメントに一般的な考え方だと思います。:

In my experience you run into people and trouble:
私の経験から言わせていたたくと、人やトラブルには run into で表現します:
I ran into Betty at the store today. I haven't seen her since college!
今日お店で大学以来初めてベティーに会った。

I ran into your co-worker Bob today.
今日あなたの同僚のボブに会った。

Sorry I'm late; I ran into heavy traffic.
遅くなってごめん。渋滞に巻き組まれてしまった。
You come across objects:
物に関しては、come across を使います:
I was cleaning up the kitchen and came across that phone bill you lost.
台所を片付けたら、あなたが失くした電話代の請求書を見つけた。

I was looking up (something) in the encylopedia and came across this interesting tidbit.
百科事典で調べ物をしていたら、面白い一節を見つけた。
I'm not sure I'd use either when talking about a grammar error in a blog; I'd be more likely to say I found or noticed it. I don't know why that is.
理由は言えませんが、ブログで文法的なミスを見つけたら、たぶん found や noticed を使うでしょう。


知り合いに「ばったり会った」ときはbump into や run into


正しく「ばったり会った」「偶然に会った」という時は bump into や run into と表現しましょう。なんだか「衝突をした」という印象があるので、気になる方がおられるかもしれません。

「ばったり会った」の「ばったり」には「倒れる」という意味がありますが、誰も「街で倒れ込んだ人に会った」という場面を想像する人はいないと思います。
Guess who I bumped into yesterday? Ms. Mitsuki?!
昨日、私が誰と会ったと思う?ミツキ先生だよ!
※文法的には whom が正しいのですが、日常会話では who を使うほうが多いです。
Let's don't go to that club. I don't want to run in to my ex.
あのクラブに行くのはよそう。元カノに会いたくない。

ツイッターで bumped into や run into を検索すると、ほとんどの目的語は「人」でした。

Twitter 検索結果: I bumped into, I ran into

ぜひ安心してこれらの表現をお使いください。

「ばったり会った」という意味の英語表現の run into, bump into, run across のGoogle検索のヒット数で比べてみました。


Photo by Nicolas Postiglioni from Pexels

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