私は日本の 「
KY」(空気が読めない)という表現がとても好きで、日常的によく使っています。「KYなことを言ってしまった!」という具合に。
これまで英語に KY と同じ意味の英語表現がないか探していたのですが、最近になって、
時と場合によってはKYと同じ意味で使えることばを見つけました。それは
tone deaf です。
Tone deaf な言動はメディアで叩かれる
having or showing an obtuse insensitivity or lack of perception particularly in matters of public sentiment, opinion, or taste
一般的な心情や思考、嗜好に関して、鈍感または、無神経である
歴史的人物の中で tone deaf の象徴の一人と言えるのは
マリー・アントアネットでしょう。国民には食べるパンがないと言われ、彼女は次のように答えたとされています。
Let them eat cake.
ケーキを食べればいい。
本当にこう言ったのかは定かではありませんが、彼女が国民の苦しみに無頓着であったことは確かです。
政治家、大手企業、芸能人など、影響力がある人達がインタビューやSNSで無神経、差別的、時代錯誤な発言をすると言う人に関して、tone deaf がよく使われます。
、
Google のニュース検索(2018年6月21日現在) tone deaf という見出しの記事に登場したのは:
(リンクをクリックすると関連記事をご覧いただけます。)
Google ニュース検索:tone deaf
現在(2018年6月)にツイッターで tone deaf を画像検索すると、明らかに歌手である人(音痴?)の他に、トランプファミリーの面々、マリー・アントアネット、
マイク・ポンペオ国務長官、
ポール・ライアン下院議長が表示されます。
Twitter 画像検索結果: tone deaf
一般人に対してはあまり使わない
「あいつはKYだから」のように一般の人に関しては tone deaf は使いません。「音痴」だと言っているように聞これるからかもしれません。
「空気が読めない人」に関しては、2011年に書いた次の記事をチェックしてください。:
He can't read social cues. 「空気を読む」等を英語で表現する
Tone deaf は「旬」な表現
企業が差別的な画像や文章を広告で使っただけで不買運動が起こることがあります。また、客に差別的な扱いをしたレストランが閉店に追い込まれたり、無神経な発言をした政治家が辞任に追いやられることもしばしばあります。インターネットで情報の伝達が速くなったおかげで、これまで有耶無耶にされていたことや秘密裏に行われていたでもすぐに広まって、その日のうちに反対運動が告知されます。
英検や面接の際にスピーチや作文に取り入れるといいでしょう。「無頓着」の同意語として捉えるといいと思います。
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