久しぶりの文法に関する記事です。More better (モアベター)という表現は文法的に間違っていて、片言の英語に聞こえます。比較級の形容詞を修飾する場合は別の副詞を使います。
more better 😩
昭和の後半に日本の人気女性映画評論家が番組の最後に「この次はモアベターよ」と言っていました。当時、英文法に強いこだわりがあった私はこの表現をとても耳障りに感じたものです。
今では文法というのは時代とともに進化して、ルールもそれに伴い変化するものだと理解できるようになっています。
much better が正しい
Better のような比較級の形容詞を修飾する時は more ではなく、much を使うのが正しいです。
Google で more better と much better を含む表現を検索してヒット数を比べてみました。
YouTube で more better という表現を使っているユーザーを見てみると、殆どが高校生以下のネイティブスピーカーが多いという印象を受けました。
More better という表現を使う人は幼稚な印象を与えます。
副詞としての more と much の使い分け
副詞としての more と much の使い分けは結構かんたんです。
「副詞としての」の意味は better や innocent のような
形容詞を修飾しているという意味。日本語の「もっと」「更に」「すでに」のような表現です。
Much は比較級がある形容詞に使います。たいていは taller, bigger, redder など -er ついています。
More は er を付けて比較級にできない形容詞に使います。原級の expensive, interesting, popular などを more で修飾して比較級にします。
Much + 比較級の例文
You are much taller than I imagined.
あなたは早々していた以上に背が高いです。
This apple is much smaller than the others.
このリンゴを他のに比べて、かなり小さい。
My younger brother got a much better score.
弟の方が得点がずっと高かった。
More + 原級の例文
The speakers were more expensive at the discount store.
このスピーカーはディスカウントストアの方がもっと高かった。
I find Biology more difficult than Algebra.
生物のほうが数学よりも難しく感じます。
The red handbag is more popular.
赤いハンドバッグの方が人気があります。
much more + 原級の組み合わせ
もうお気づきの方もいらっしゃると思いますが、more + 原級の組み合わせは
比較級なので、 much で修飾することができます。
This puzzle is much more challenging than I had imagined.
このパズルは想像していた以上に難解だ。
I am much more satisfied at my new job.
僕は今の職場で更に満足している。
お役立ちページ:
動詞の比較級、最上級の早見表(英語のページですが、すべての表現に音声ガイドがついています。)
Photo by
Pixabay from
Pexels (この画像は女性の元気のいい表情で選びました。以前の記事で、米国でOKサインは差別的であることについて書きました。:
OKサインは白人至上主義のシンボル?)
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