2011年10月8日土曜日

伝わらない外来語(2) ~ The "Live" at Budokan



日本人は他の文化を吸収して自分の物にする名人です。その昔中国から漢字が日本に伝わったときに日本人はそのまま中国と同じように「一つの文字に対して一つに読みと意味」にするのではなく、一つに漢字に色々な意味と読み方を持たせました。「生」という字は「なま」「いき・る」「せい」「しょう」と色々な読み方があります。

オランダ語や英語などの西洋の言葉もそのまま使うのではなく、漢字を当てはめたり、日本独自の意味をもたせたりしています。これはひとつの文化であり、外来語は日本のスラングだと私は捉えています。

しかし、日本独特の意味をもたせた外来語を英語として使おうとすると外国人は伝わらないという問題もあります。今日は外来語と本来の英語で発音や意味に誤差が生じてそのままだと伝わらないことばを紹介します。

ライブ


日本では「ライブ」と言う言葉を「生演奏」「生放送」という意味の名詞(物の名前)として使われています。でも本来 live というのは形容詞(名詞を修飾することば)なのです。つまり、「生演奏」の「生」の部分です。(Liveの名詞バージョンはlifeです。)

数々の有名な外国のバンドが”~Live at Budokan”というアルバムをリリースしていますが、訳すと「武道館で生(演奏)」という意味になります。日本で言う「ライブ」を英語で表現するとしたら、live act, live performance, concert が正しいのです。Act というのは「演奏」「演舞」など「演」がつく名詞としてオールマイティーに使えます。日本に住んでいる外国人には名詞としていの「ライブ」は理解していますが、インターネットで世界に向けて英語のブログで書くのでしたら、正しく形容詞として使っていただきたいです。

日本語でいう「ライブ」について英語で書くときは live という言葉を使わずに表現すことが多いような気がします。

      I went to see my friend's band perform at Human Stage
      ヒューマンステージへ友人のライブを観に行った。(ヒューマンステージで友たちのバンドが生で演奏するところを観に行った。)

      There will be live music all night at the festival.
      お祭りでは一晩中、生で音楽が演奏されます。

      Our band is going to play at the rock fes in Zushi. 
      僕らのバンドは逗子のロックフェスでライブをします。(play=演奏する)

      We went all the way to New York to see Sting live. 
      私たちはるばるニューヨークへ、スティングを生で観るために行きました


チョイスする


Choiceという言葉は名詞で「選択肢」という意味です。「選択する」という意味の動詞として使いたいときは、chooseが正しいです。

      I chose the red balloon.
      赤い風船を選びました。

      There is a choice of red, blue and green balloons. 
      赤、青、緑の風船(の選択肢)があります。

ただ、ネイティブの人でも間違っていることを承知でchoiceを動詞として使う人はいます、。日本人の若者が「ら抜き言葉」(帰れる、見れる)を使うように。若者なら許されますが、大人はchoice を動詞として使わないほうがいいでしょう。

関連記事: 「チョイス」は名詞です ~ We offer a choice of 12 colors.

エネルギッシュ


「エネルギッシュ」ってなんか愉快な素敵な言葉ですよね。「~ギッシュ」という言葉どれもはギトギトした油っこさを彷彿とさせます。もしかしたら「~ギッシュ」の語源は「油ぎっている」の変形で「油ギッシュ」になって、「エネルギーがみなぎっている人」のことを「エネルギッシュ」というようになったのかもしれません。ただ、エネルギッシュという英語は存在しません。一番近い言葉は energetic でしょう。「エネルギッシュ」と比べて、もっとパワフルであっさりとした印象の単語です。

      The students are very energetic in the morning and sleepy in the afternoon.
      生徒たちは午前中エネルギッシュで午後は眠くなります。

ボリューミー


ボリュームがある料理のことを「ボリューミー」と言ったりしますね。「コッテリしている」とか、「量が多い」という意味かと思います。

「エネルギッシュ」もそうですが、もともとの英語の言葉よりも優れた表現だと思います。かわいさや暖かさや愛情を感じます。正しい英語表現の方は味も素っ気もないことばです: Voluminous。なんだか、「大食い」や「暴飲暴食」を想像していまう言葉です。なので、美味しい料理を表現するときにはあまりおすすめできません。 こういう表現はいかがでしょう:

      The stew was very rich. 
      シチューはボリューミーだった。

      The portions were very large. 
      一皿一皿がボリューミーだった。

      The chef cut me a generous slice of ham. 
      シェフが私にたっぷりな量のハムを切り分けてくれた。

使うとしたら、 heartyがおすすめです。

      We had a hearty lunch at my aunt's place.
      おばの家でボリュームたっぷりな朝食をいただきました。

リフォーム


昔は家を「改築する」と行っていましたが、今は普通「リフォームする」といいますね。多分「家のフォーム(形)を変える」と意味でそういう表現が広まったと思います。でも英語で reform というと、「改革」という意味です。"We had our house reformed." は「家を改革してもらった。」という意味になみます。

日本でいう「リフォーム」に近い英語はかなりカッコいいのでぜひ覚えてください。普通の改築なら renovateやremodel. 老朽化した家の改築は rejuvenate(若返らせる)。内装だけならredecorate.


      It was very costly to renovate our house. 
      我が家のリフォームにはかなりお金がかかった。

      The house was built in 1960 and rejuvenated in 2010. 
      この家は1960年に建てられて、2010年に改築された。

      We have plans to redecorate our living room. 
      リビングの内装を変える予定です。

フューチャリング、シュミレーション


この2つの単語は英語の発音ミスです。私はこれらを耳にすると、ちょっとだけイラッとします。正しい発音はそれぞれ、「フィーチャリング」と「シミュレーション」。発音が難しいので間違えやすいのですが、できれば正しく覚えなおして欲しいです。

多分「フィーチャリング」の混乱は、先に日本に入ってきた「フューチャー」という単語が原因かと思います。1985年の映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」でこの言葉は広まって、後にアルバムなどで他のアーティストをフィーチャリングするようになったときに「フューチャリング」と間違えて発音する人が増えたような気がします。

Photo source: Snapwire

関連記事: 伝わらない外来語 

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4 件のコメント :

  1. こんばんは♪
    外来語は日本語のスラング、なるほど!
    これはこれでおもしろい文化なのかもしれませんが、英語学習者にとっては混乱の元でもありますね。いったいどこの誰がいつの間に英語を日本語にしかも間違った意味で取り入れているのかいつも不思議に思います。日本人のわたしさえ不思議なんだからネィティブからしたらもっと謎ですよね。^^;

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  2. 本当に難しいですよね。カタカナ英語を英文を書くときに使うときは、まず辞書で調べたほうがいいかもしれません。

    車に関する和製英語や外来語などはほとんど通じないと思います。クラクション、バックミラー、ガソリンスタンド、アクセル、等々。

    これからもこのブログでいろいろな和製英語について書いていこうと思います。

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  3. こんにちは、
    たとえば「スリッピー」なグラウンドだとか、テンションがあがるとか、ムーディーなレストランとかおかしな日本語英語はたくさんありますね。
    「choiceする」はわかるような気がします。たとえば「運動する、演奏する」のように「する」の前には名詞が来て全体として動詞になるからです。チューズするというと、「選ぶする」になってしまって抵抗があるのかもしれません。

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  4. ATOKさん、お久しぶりです。

    「スリッピー」ってかわいいですね。初めて知りました。

    「ムーディー」なレストランは活気がなさそう。

    どれも素敵な和製英語です。カタカナ表記で日本人同士で使っている分はいいのですが、英単語として使おうと思うと多分外国人には通じませんね。

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